嫌いになるまで傍にいて
「うぉ…っ
やられたぁ〜…」
俺は椎名の家の大きなテレビの前で
一人、ゲームの敵に悪戦苦闘…
あれから俺達は
見事に“オトモダチ”状態。
今日も俺は椎名の家に押しかけてる。
だけど…
二人のいる位置は離れたままで。
あの日以来、
触れ合う事は一切なかった。
「湯川弱い」
ゲームをリセットしようとしてた俺に、強い一言。
結構毒舌なんだよな…
だけどそれは
俺に心を開いてくれてるように思えて
少し喜んでる俺。
ニヤける顔を隠すように、俺はコーラを一気飲み。
「ゴホッ」
「ぶ(笑)
そんな欲張らなくてもまだあるよ」
俺を見て笑う椎名。
…可愛いんですけど。