嫌いになるまで傍にいて


「うぉ…っ
やられたぁ〜…」


俺は椎名の家の大きなテレビの前で


一人、ゲームの敵に悪戦苦闘…



あれから俺達は


見事に“オトモダチ”状態。


今日も俺は椎名の家に押しかけてる。


だけど…


二人のいる位置は離れたままで。


あの日以来、


触れ合う事は一切なかった。



「湯川弱い」


ゲームをリセットしようとしてた俺に、強い一言。


結構毒舌なんだよな…


だけどそれは


俺に心を開いてくれてるように思えて


少し喜んでる俺。


ニヤける顔を隠すように、俺はコーラを一気飲み。


「ゴホッ」


「ぶ(笑)
そんな欲張らなくてもまだあるよ」


俺を見て笑う椎名。


…可愛いんですけど。








< 43 / 81 >

この作品をシェア

pagetop