嫌いになるまで傍にいて
一人…
家に続く道を歩いていた。
「はぁ………」
息が白い。
もうすぐ冬がやってくる。
「寒ぃ…」
自分からした事なのに
俺は今
後悔していた。
今でこそ…椎名とは“友達”としているけれど。
―――“友達”なんて嘘っぱちだ。
俺は今も
椎名を抱きしめたくて仕方がない。
でもそれじゃ…
何も変わらないだろ。
普通に出会っていたら
変わってたのか……?
例えば“友達”から始めて…
一緒に遊んで…
俺は椎名に惹かれて行って…
好かれる為に努力したり…
そして
ドキドキしながら告白…して………
そんな“普通”の事を―――……