嫌いになるまで傍にいて
キツイかぁ…
ま、仕方ない。こーゆー性格だもん。
「でも、椎名のそーゆーとこ嫌いじゃないけど」
「………あたしにまで愛想振り撒かないでいーから」
「可愛くねぇ〜」
そう言うと湯川は買ってきたお菓子を食べながらゲームを始めた。
…………心臓に悪い。
アイツにとったらなんでもない日常会話。
別に“好き”って言われたわけじゃない。
“嫌いじゃない”
そう言われただけ。
「うぁっ、やられた〜…」
そんなあたしを知ってか知らずか
ゲームの敵に悪戦苦闘。
そこ…こないだもやられてなかった?
あたしはまた呆れながらも、湯川に見つからないように微笑んだ。