嫌いになるまで傍にいて


結局、湯川は飽きるまでゲームで遊んで、

夜も深まる頃帰って行った。



週に二回ほど

あたしと湯川はこうやって過ごす。



アイツとの会話なんて数えるほどだけど


こんな時間が

あたしには大切だった。




「お風呂…入ろ」


返事なんか無いって解ってるのに口に出して言うあたしは

結構イタイ女かも…



あたしの住んでるこの大きな一軒家は

ほぼ、あたし一人。


週に数回、掃除の為にお手伝いの人が来る程度。



それがあたしにとっては“普通の日常”



パパとママはそれぞれ会社を持っていて、いつも別々にお互い仕事に走り回ってる。


今は二人とも海外らしい。



あたしは湯舟に浸かって目を閉じた。








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