嫌いになるまで傍にいて


女って難しい。


今ほどそう思った事はない。


だけど


好きなんだよなぁ………




「…湯川?」


「うおっ…!?」


ビビった。


目の前には椎名の姿。


「何!?
人をバケモノみたいにっ」


「違っ…」


あー
また怒った。


椎名はどんどん先に歩いて行く。


こんな些細な事で怒る椎名に、呆れるどころか


それすらも「かわいい」なんて…


こんな事…誰にも言えねぇ…(笑)


「椎ー名ー?」


「帰るよっ!」


結局、立ち止まって俺を待ってる。




ほら。


かわいい。









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