嫌いになるまで傍にいて


湯川と初めてまともに話したのは


高校に入って


初めての冬―――……




―――――――――


――――――

――


周りがガヤガヤと煩い。


クリスマスも過ぎて、もうすぐ新しい年を迎えようとしていた頃。


あたしはクラスの“忘年会”と称した集まりに来ていた。



「キャハハハハ」


「やだぁ〜♪」


やたらとテンションの高い女の子達。


あたしはそれを遠くから見ていた。


「歩、来てくれたんだ♪」

同じクラスの友達、唯香(ゆいか)が近付いて来た。


「ん〜…失敗したかも…」


こーゆーのは苦手。


「まぁまぁ、楽しもうよ!」


「んー…」


頃合いを見て帰ろうかな。


手に持っていた烏龍茶に口を付けた。







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