tone
「おい。おとなしくしてろ!!」








そんな事言われてあたしはおとなしくなるいい子じゃない。







あたしの後ろにいた男には一発、回し蹴りをやってやった。









と同時にあたしは回りにいた男達も一緒にやっていった。









「歌音・・・」







心配そうにあたしを見守る祐果莉。









あたしはちゃんばらで悪い人をやっつけているヒーロー的な気分だった。









それと同じようにある記憶を思い出させた。








・・・・・・・・・・・
「奏ちゃーーん!!」









「何?」







「またお稽古してー!!」








「だめ。僕と戦ったら絶対僕が負けるもん。」








「いいじゃん。最近ね、李亜〔リア〕がいじめられてんの。だからあたしがそいつら懲らしめてくる!!だからね?」








「ダメ!!いい?僕が歌音〔ウタネ〕ちゃんに武術を教えたかと言うとね?自分の体を自分で守って欲しいからなんだよ?だから弱い物いじめに使っちゃだめ!!」








「何で?李亜はいじめられてんだよ?助けちゃいけないの?悪い奴ら、ほっといていいの?奏ちゃんがあたしに武術を教えてくれたのは自分を守るためでしょ?だったら李亜を守るときだって使っていいじゃん!!」








・・・・・・・・・・・








リアって誰?










ウタネって誰!?








次々に浮かぶ疑問を消し去ろうとあたしは無我夢中に相手を倒した。









気がつけば全員、倒れていた。








< 11 / 133 >

この作品をシェア

pagetop