tone
「………だからこそ、歌わなきゃ。」


もしも今がファンの記憶の中にギリギリいるのだとしたら、

















「今、再起しなきゃいけないでしょ??」



「………歌音ちゃんの言う通りだね。」


あたし達は無言に陥る。

「あたしは別に、toneが再起するのは嬉しいよ。


でも歌音の体の次に心配なのはあたし達の将来よ??」



「……確かに。歌音も奏矢も李亜も親が社長だ。

いずれかは会社をつがなきゃいけないだろ。」


その上でrock bandとして顔がしれたら??

面目丸つぶれだね。

「でもあたしには響架がいるし、奏ちゃんにも弟が……」


「歌音は俺の婚約者だから会社の事は考えなくてもいい。

問題は俺と演坂さんだ。」


………李亜は確か一人っ子。


「だったら変身すれば??

ウィッグやカラコン使ったらだいぶ印象は変わるよ??」



李亜の髪色は明るいbrown。

元太は赤みがかったorange。

奏ちゃんはblack only。

あたしはベージュみたいな感じ。

もちろんみんな瞳はblack。


「李亜とかは髪をピンクとかにすれば??」

「なら元太は赤ね。」

「奏矢は金髪だろ~!!」

「歌音ちゃんは……青とか似合いそう。」


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