tone
「祐果莉、逃げよ!!」








あたしは呆然と立っている祐果莉の手を引っ張って逃げようとした。









その時、









「歌音〔ウタネ〕?」







とても澄み切った声がした。









歌音って夢に中であたしが呼ばれていた名前・・・。









あたしは本能的に振り向いた。










見れば綺麗な人が立っていた。











そしてどこかあたしに似ていた。









「失礼ですが・・・あなたは?」








「申し遅れました。私、詩月歌架〔シヅキ ウタカ〕と申します。」








詩月・・・・歌架・・・?








どっかで聞いたような・・・









「この度は誠にうちの部下が申し訳ございません。」









歌架さんは申し訳なさそうに頭をさげた。








「え・・・って事はこの人達・・・。」









「そうなんです。うちの会社の部下なんです。」








「「えええええ!!!!!?????」」








うちの部下!!??








もしかしてこの人達、エスピー!?
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