tone
「歌音ちゃん………。」
あぁ、もうオシマイだ。
たった1メートルなのに
なんだか山と海みたいに離れてる気がした。
僕は何にも悪くない。
それを言えば簡単に終わったかもしれない。
でも今感じられるのは、
「……っ嘘、だよね??」
開ききった歌音ちゃんと、演坂さんの心の距離。
その後は、まるで音を無くしたテレビみたいにしか映像が流れなかった。
ただ僕は、歌音ちゃんとしか言葉が発せず
歌音ちゃんはその場を走り去った。
慌てて僕も走りだそうとすると、
ガンッ!!
「奏矢君っ!!」
視界が、突然揺らぐ。
身体中を走る激痛の先に見えたのは、
「……元太。」
元太じゃない、元太だった。
瞳に涙を溜めた、元太。
《俺、李亜が好きなんだ。》
そっか。
さっき感じた距離感は
俺と元太も現してたのか。
足元をふらつかせながら立ち上がると、
ダンッ!!
「……冗談じゃねぇぞ。」
壁にまた、叩きつけられる。
「止めて、元太。」
か弱そうな声で必死に対抗する演坂さんだけど、
今の元太には多分届いてない。
あぁ、もうオシマイだ。
たった1メートルなのに
なんだか山と海みたいに離れてる気がした。
僕は何にも悪くない。
それを言えば簡単に終わったかもしれない。
でも今感じられるのは、
「……っ嘘、だよね??」
開ききった歌音ちゃんと、演坂さんの心の距離。
その後は、まるで音を無くしたテレビみたいにしか映像が流れなかった。
ただ僕は、歌音ちゃんとしか言葉が発せず
歌音ちゃんはその場を走り去った。
慌てて僕も走りだそうとすると、
ガンッ!!
「奏矢君っ!!」
視界が、突然揺らぐ。
身体中を走る激痛の先に見えたのは、
「……元太。」
元太じゃない、元太だった。
瞳に涙を溜めた、元太。
《俺、李亜が好きなんだ。》
そっか。
さっき感じた距離感は
俺と元太も現してたのか。
足元をふらつかせながら立ち上がると、
ダンッ!!
「……冗談じゃねぇぞ。」
壁にまた、叩きつけられる。
「止めて、元太。」
か弱そうな声で必死に対抗する演坂さんだけど、
今の元太には多分届いてない。