tone
『………分かった。』




お祖父様も渋々了解してくれた。






『美唄歌、歌音に感謝するのだな。』





『………しません。』
『美唄歌!!!!』

『あたしの幸せを奪った奴に、そんな言葉なんて言えません。』






美唄歌さんって、意外とくせ者ね……。





そう言って美唄歌さんはあたしの横を通りすぎた。









『………奏矢だけは渡さないから。』









その言葉を残して。




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