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当時、あたしは小学校を卒業したばかりの12歳の女の子だった。








そして私は山の中で瀕死体で発見された。









何で私が山にいたか?








それは誰にも分からなかった。









だって私はその時、全ての記憶を手離してしまったから。









そう、私は









記憶喪失者。









だから最初は自分が誰だか分からなかった。








突然、何もかもなくした私はほぼ抜け殻状態。









何か大切な物を無くした気がする。









言葉で表せそうで難しい何かを。









だけど私はやっぱり思い出せなかったから孤児院に送られて来た。








名前は私の貴重品に『…月 歌音』と書いてあった。









だから8月に発見された私は本当の名前はどうか分からないが取りあえず私は『葉月歌音』として生きていく事になった。
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