tone
『今度の曲は二人で作ろうみたいな話。


双子とか言ってた。』

『双子………?』


『うん。何か心当たりあるかな?』


『そう言えば………昔“双子”の女の子を主人公にしたドラマの主題歌をした事がある。』


『本当!?その曲の題名は!?』









『twin……英語で双子って言う意味。』


『twin………。』


“じゃあ題名はtwinで決まり!!


李亜、この曲にどんな想いを入れたい?”


“そうだな……


あたしは史上最高の友情歌を送りたい!!”


『……twin……


それは最高の友情歌だったんだ……。』


『どうして、歌音が!?』


『またビジョンが流れたの!!


きっとこの曲を聞けば記憶の一部が戻るかも!?』


あたしは飛び起きた。

『ちょ歌音!?


まだ安静にしなきゃ!!』


『明日なの!!


明日までにあたしが“twin”に込めた想いを、李亜の事を思い出さなきゃいけないの!!』


『歌音……。』


『あたしは嫌なの!!


昔のあたしが築き上げた物を、今のあたしが壊すなんて!!


あたし感じたの。

李亜は、あたしの事を本当に信頼してたのに、


あたしだって李亜をきっと信頼してたのに、
急に目の前から消えて、帰ってきたら自分の事を覚えてないなんて酷すぎるもん!!』


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