tone
『………音……歌音!!』


『ぅぎゃあ!!』


誰々!?

『歌音!?』


『……何だ、そうちゃか。』


ビックリした……。

『何だじゃないよ。


昨日も突然倒れてビックリしたんだからな!!』


『……へ?』

『ほら、もう学校に行く時間だから早く着替えて!!』

『嘘……。』

って事は、あたしずっと寝てた訳?

しかもここ、奏ちゃんの部屋だし。

……あれ?

でもちゃんとパジャマは着替えてる。


………もしかして!!


『ねぇ奏ちゃん!!』

『ん?』

ちょうどネクタイを結び終わった奏ちゃんに声を掛けた。


『もしかしてあたしを着替えさせてくれたのって……』

『ああ、僕だよ。』

!!!???

嘘!?


こんな幼児体型を奏ちゃんに!!

カァと熱くなる頬。


『……奏ちゃんのバカ~!!』

と当て付けに枕を奏ちゃん目掛けて投げた。

でも奏ちゃんは、


スルッと避けて、









チュ


軽くキスをした。


『!!?』

『あ~おいしかった!!』

『何で……。』

『だっておはようのチュウしてなかったでしょ?』

と嬉しそうな顔であたしの頭を撫でる奏ちゃん。

こんなんだから、


あたし、奏ちゃんの前で素になれるのかな?

あたしの頭に

“奏ちゃんは小悪魔”
と言うことがインプットされた。

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