tone
……………………………
『好きなんだ。』

『………え?』

始業式の放課後。

祐果梨を待たせてるから早く用事を済ませようて思ってた時の矢先、



あたしは告白された。








『……準?』

同じ屋根の下に住んでる準に。


『俺、歌音を見てて、ずっと傍にいたいって思ってた。

この手で抱き締めたいって、

歌音の全部が欲しいって思った。

だから、俺と付き合って欲しい。』


同じ辛い傷痕を負った準。

ずっと友達、


そう思ってたのは、


あたしだけだったのかな?



あたしは震える声で、


『……確かに、準の事は好きだよ?


でも今のあたしは、

………心から準を愛してるなんて言えない。』


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