tone
『昔のあたしには、音楽しかなかったの。』

何も残されてない。

ただ混沌と過ぎていく日々の中で

音楽だけがあたしのたった1つの宝物。

だから分かった。

あたしなりの、解決法が。









『歌わせて、twinを。』

自分が苦しむのは分かってる。

だけど凍った李亜の心を元に戻すためには、あたしの音色が必要だって。

『………どうなるか解らないよ?』

『うん。』

『もしかしたら嫌な想いをするかもしれないよ。』

『それでもいい。』

あたしは、









『歌の可能性を信じたいから。』

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