tone
……………………………
信じていた。

李亜はいつもあたしの事を応援していたから。

『絶対二人は両思いだって!!!』

そうはしゃいでたから。

あたしも自信が持てた。

でもある日あたしは見てしまった。











奏ちゃんと、李亜のキスシーン。

それはあたしがtoneの練習に遅れた日。

『あれ、元太?』

『おっす、歌音。』

たまたま遅れた元太と居合わせた。

玉置 元太(タマキ ゲンタ)

こいつは昔から李亜が好きで

そんな李亜はこいつの事を鬱陶しい奴とかしか思ってない可哀想な奴だ。

でもあいつの叩くドラムは最高で

あいつのドラム無しでtoneのrhythmが刻める訳がなかった。

あたしのmelody

奏ちゃんのbase

李亜のkeyboard

元太のrhythm

全てが合わさってこそ

あたし達のtoneが完成する。


今でもあたしはそう思っているから。

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