間違い電話 ~もう一つのお話~
「分かっただろ?」


俺は美優にそう言った。


そういう俺に美優は、


「優一は知ってたの?」


と聞いてきた。


最初からやめろっていっただろ!


俺はあれ程言ったのに。


「ひどい!」


泣くのを堪えている美優。


そういって美優は俺たちを置いて、走って行ってしまった。


残された圭と俺。


圭は最初、何の事か分かっていないようだった。


俺が話すと納得したように、


「優一、きっと美優も分かってくれるわよ。」


と俺の方をポンポンと叩き、帰って行った。



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