間違い電話 ~もう一つのお話~
さすがに告白するという美優を俺と圭は止めた。


美優は考え直してくれると思った。




しかし、数日後・・・




美優は嬉しそうに報告するんだ。


中田と付き合うようになったと。



あんな幸せそうな美優に俺は


「騙されても知らねぇからな・・・。」


そんな言葉しか出てこなかった。


案の定美優は怒った。


「俺はお前を・・・。」


その言葉をかき消すように


「もういい!」


そういって俺たちの前からあいつは走っていってしまったんだ。


『俺はお前を・・・心配なだけなんだ・・・。』


はぁ。


今日こそは素直に言えると思ったのに。


やっぱりダメだな。


俺って・・・。



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