年下がダメな理由
3人で、ワインを飲んだ。
カルロの持ってきたの。
もちろんイタリアのワイン。
さすが、カルロ。
とっても、美味しい。
よくワインは分からないが、白の辛口が好きだ。
後味が、さっぱりしている。
若い頃は、フルーティーなお酒に嵌っていて、ワインも、もっぱら甘口を飲んでいた。
年を重ねるごとに、その甘さが飲めなくなった。
・・・。
もちろん。
潤也は、1杯でダウン。
もうすっかり、夢の中へ・・・。
ソファーでスヤスヤ寝ている。
お酒には、めっぽう弱いタイプだ。
そんな、潤也を置き去りにして、カルロと二人で、ベランダへ出た。
もうすっかり、夏の空気に変わった。
どこから、ともなく聞こえてくる虫の声。
田舎を思い出す。
・・・。
カルロが、前を向いたまま言った。
「明日、国に帰るんだ。」
私の、グラスの手が止まった。
『え。なんで・・・。』
あまりの、急な話に動揺してしまった。
「契約が切れたんだ。丁度いい機会だから、帰ろうかなって。社長には、挨拶してあるから、明後日の夕方には日本を発つ。」
『そっか・・・。』
そうだった・・・。
カルロは、潤也にとって執事のような役割だったようだ。
潤也が家族と、イタリアに住んでいる頃。
教育係りとして雇われた。
それから、日本にも一緒に来日してきた。
一人前のコンシェルジュになるまでは、帰国はしないつもりで来日してきたようだ。
「実は・・・。愛してる。彼女が待ってるんだ・・・。」
・・・。
はっきり言える所が、彼らしい。
彼に、はっきり言わせることの出来る、彼女もうらやましい。
しかも、カルロの帰りをずっと待つ彼女。
とても、彼を愛している・・・。
ずっと、彼を信じてる・・・。
『いいな。カルロは、自分の道をしっかり選んで歩いてる。私さ・・・、砂利道を歩くのが怖いんだ。いつも、コンクリートの無難な道を選んで歩いてる。だから、綺麗な新緑の道にも、花の咲き誇る道にも出会えないんだよね。』
「葉子。例えが、変だよ。でも、せっかく魅力的な女性なのに、もったいないな。」
言ったそばから、くすくす笑っていた。
・・・。
カルロの持ってきたの。
もちろんイタリアのワイン。
さすが、カルロ。
とっても、美味しい。
よくワインは分からないが、白の辛口が好きだ。
後味が、さっぱりしている。
若い頃は、フルーティーなお酒に嵌っていて、ワインも、もっぱら甘口を飲んでいた。
年を重ねるごとに、その甘さが飲めなくなった。
・・・。
もちろん。
潤也は、1杯でダウン。
もうすっかり、夢の中へ・・・。
ソファーでスヤスヤ寝ている。
お酒には、めっぽう弱いタイプだ。
そんな、潤也を置き去りにして、カルロと二人で、ベランダへ出た。
もうすっかり、夏の空気に変わった。
どこから、ともなく聞こえてくる虫の声。
田舎を思い出す。
・・・。
カルロが、前を向いたまま言った。
「明日、国に帰るんだ。」
私の、グラスの手が止まった。
『え。なんで・・・。』
あまりの、急な話に動揺してしまった。
「契約が切れたんだ。丁度いい機会だから、帰ろうかなって。社長には、挨拶してあるから、明後日の夕方には日本を発つ。」
『そっか・・・。』
そうだった・・・。
カルロは、潤也にとって執事のような役割だったようだ。
潤也が家族と、イタリアに住んでいる頃。
教育係りとして雇われた。
それから、日本にも一緒に来日してきた。
一人前のコンシェルジュになるまでは、帰国はしないつもりで来日してきたようだ。
「実は・・・。愛してる。彼女が待ってるんだ・・・。」
・・・。
はっきり言える所が、彼らしい。
彼に、はっきり言わせることの出来る、彼女もうらやましい。
しかも、カルロの帰りをずっと待つ彼女。
とても、彼を愛している・・・。
ずっと、彼を信じてる・・・。
『いいな。カルロは、自分の道をしっかり選んで歩いてる。私さ・・・、砂利道を歩くのが怖いんだ。いつも、コンクリートの無難な道を選んで歩いてる。だから、綺麗な新緑の道にも、花の咲き誇る道にも出会えないんだよね。』
「葉子。例えが、変だよ。でも、せっかく魅力的な女性なのに、もったいないな。」
言ったそばから、くすくす笑っていた。
・・・。