星の降る線路の上で
次の瞬間…

回り続けていた発光ダイオードのルーレットが『当たり』の場所で止まった。
モニターの文字が『もう一本』のメッセージに変化すると、派手な電子音のファンファーレが奏でられる。
目の前で起こった信じられない光景に三崎は目を見開き、唖然としたままの表情で少女を見る。
「あ、あの…」
「いいよね、もらっても」
少女は透き通った声でそう言うと、愛らしく片目を瞑って見せた。
完全に頭が真っ白になってしまった三崎は、その問いかけに肯定も否定も出来ないまま、ただ茫然と少女を見つめていた。
驚きに跳ね上がった心臓の鼓動とは対照的に、鳴り渡る電子音のファンファーレがとても遠い世界のものに聞こえた…
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