甘いあまい☆マーマレード


 柚朱ちゃんは、困った顔をして俺達二人に謝りこの場から消えた。

 そりゃそうだよな?

 こんなに待たせてしまったんだからな。


 「ケン、お前どういうつもりなんだよ」

 「別に。俺だって彼女をずっと見てきただけです」

 「お前には……お前だけには渡さない」

 「それは、先輩じゃなく柚朱が決める事じゃないっすか?」

 「それは……」


 たしかに決めるのは彼女だ


 「此処で今とやかく言っても無意味じゃないっすか?」

 「…そうだな」


 どうする事も出来ない歯がゆさだけが俺を襲う。



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