甘いあまい☆マーマレード
「ごめん……今だけ。1分でいい…このままでいさせてくれ」
「……」
「来てくれてありがとう、初め柚朱が屋上に来た時俺を選んでくれたのかと思った…けど、お前の言いたい事も直ぐに分かった。」
彼の思いを強く感じ居た堪れない気持ちに
「ケンくんの気持ちは嬉しいよ……けど、ごめんね」
「謝るなよ……困らせたのは俺なんだし…けど俺、柚朱を諦めたわけじゃないから」
うん、今は答える事はできないけれど嬉しいよ。
「……」
「惺先輩に泣かされる様な事があったら…いつでも俺の所に来い、てかそん時は奪ってやるからな」
こんなにも頼もしい人が、こんなにも近くにいたんだね?
「……」
「俺……友達としてまで嫌われたくねぇしな」
ケンくんは腕を離し少し悲し気な笑顔を私に向ける。
「ケンくん…」
「ほら、早く行かねぇと俺の理性……もたねぇぞ」
――ありがとう
心の中で呟き教室へ駆け戻る。
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