甘いあまい☆マーマレード


 式が終わり、俺は慣れ親しんだ部室へ足を運ぶ。


  ―― カチャッ


 小屋の様な部室の扉を開ける。


 「やっぱり来ましたね♪」

 「小谷…それに皆まで…どうして?」


 マネージャーを筆頭に部員達が顔を揃えてる、ただ一人を除いては。


 「決まってますよ、せ~の♪」

 「「惺先輩、卒業おめでとうございます♪」」


  ― パァン


 小さなクラッカーが飛び交う。


 「ありが……と」

 「鬼が泣いてるぞ」

 「こんな貴重な絵は二度と見られないぞ、写メだ写メ!(笑)」

 「お前等なぁ……」


 青春を過ごしたこの場所は何も変わらずみんなの陽だまりが心に沁みる。






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