甘いあまい☆マーマレード
「……そんな大事な日なら…戻ってください」
暫くして漸く彼女が口を開いた。
「戻らないよ」
決めたんだ
「ダメです。誕生日は特別なんですよ」
「……」
俺にとっては君がこの腕の中から消えて仕舞う事のほうが、問題なんだ。
「私なら平気です」
彼女の背中から強がる感じがヒシヒシと伝わってくる。
どうして?
どうして、いつも一人で抱え込もうとするの?
周りからの視線が飛んできているにも気が付かず、ずっと彼女を抱き締め続けている。
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