甘いあまい☆マーマレード

 ゆっくり先輩は離れ、お日様に負けないくらいの笑顔をくれた。


 「柚朱」

 「……はい」


 急に呼び捨てにされ、ちょっぴり恥ずかしい。


 「俺の事も……呼び捨てに…して欲しいな」


 心の準備が出来てないんです。

 それは、もう少し待っていてくださいね?


 「行きましょ♪」

 「何処へ?」


 先輩の言葉には答えず、大きな手を取り歩き出す。

 もう大丈夫

 先輩をこんなに近くに感じる事が出来たから。


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