甘いあまい☆マーマレード

 月に2回くらい一美ちゃんと柚朱が、うちの学校に来る。

 会えるのは嬉しいけど、やっぱり二人っきりの時に会いたいってのが本音。

 元々サークルへは積極的に参加するつもりもなかったけど、彼女たちの来る日は参加をしている。


 「悩み……ですか?」

 「えっ!?」


 不意に俺の前に現れた柚朱は、取り残された仔犬のよう。


 「やっぱり来ない方がいいですよね?」

 「何の話?」

 「私、惺さんと少しでも多く会いたかったから……五十嵐さんや部長さんに誘われるがままに、何度か此処へ来ましたけど……やっぱり来ない方がよかったのかな? ……って。」

 「どうして?」


 こんなにも君が近くにいるだけで愛しいんだよ?


 「……」


 彼女は俯いたまま何も言わない。


 俺……、何か傷付けるような事したかな?


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