甘いあまい☆マーマレード

 「惺さん、後どのくらい練習ありますか?」

 「俺が練習メニューを管理しているんじゃないからなぁ」

 「そうですか、一緒に帰りたいな……って思ったので」


 終了予定が未定だから、待っていてとは言えないのが心苦しい。


 「夏木、今日はもう練習終わりだ。彼女との時間大切にしなさい」

 「えっ!? いいんですか?」

 「根詰めたって仕方ないだろ」


 そういうものかな

 ま、今日のメニューは確かに一通りこなしたけどな。


 「って事らしいから、あと少しだけ待ってて」

 「はい。でもその前にコレ見てもらいたくて♪」

 「何?」


 柚朱は、カバンの中から茶色い包みを出してきた。

< 193 / 212 >

この作品をシェア

pagetop