甘いあまい☆マーマレード
ラーメンを一気に食べ、俺は心の内をポツリポツリと話す。
言わないつもりでいたけど、やっぱり相談に乗ってもらっていたわけだし。
「柚朱ちゃんには申し訳ないけど、少し時間くれって言ったんだ」
「時間?」
スープを啜っていたケンの手が止まる。
「彼女にはちゃんと答えてあげたいし、…けど、俺正直よく分かんねし」
「……」
険しい顔をし出したケン。
「何で俺なんだろうな?」
「さぁ。そんなの理屈じゃないですよ。筒井と一緒にいて楽しくなかったっすか?」
彼女の色々な表情を見られて――
「いや、楽しかったし凄く居心地も良かった」
「じゃ、答え決まってるじゃないですか? 何を考えるんすか?」
「……何だろうな?」
ぶつかった腕が熱くなって――
「先輩、もたもたしてると俺……」
「何?」
「さて、先輩がしっかり考えてくれる事を祈ってますんで。あ、これラーメン代俺の分置いときま~す」
カウンターに500円玉と100円玉を二つ置いて出て行ったケン。
……忙しい奴
俺、本当何に迷っているんだろ?
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