竜の国Ⅱ
4
「守護竜が心配してんじゃねぇの?」
「してればいいのよ。」
言い争いに夢中になって
見知らぬ土地に放り出しやがって。
心配でもして少しは反省しろっつーの。
「じゃあ俺と一緒にくる?」
つーんとそっぽを向くあたしの顔を
覗き込んできたフィゼルの顔には
満面の笑み。
「? どこに? 」
集会・・は聞こえが悪いから会合?が
終われば守護竜たちは
それぞれの国に帰る。
ってことはファラナに来いってこと?
む、無理無理!!
あの二人に殺される!!
ここに来るのだってやっとのことで
お許しもらったんだから。
仕事だってあるし。