竜の国Ⅱ
4
身体の左側に感じる少し高めの体温。
ウエスト部分をしっかり抱え込んだ腕。
激しく揺れる視界。
・・抱えられてる。
まるで荷物のように。
あ~~・・酔う。
このままじゃ口から
あまりお見せしたくないものが・・
「・・・せめて姫だっこ・・・」
ぼそっとつぶやいた瞬間
またもや視界が変わる。
走るスピードはそのままに。
〇☆雑技団??
友達に誘われて
見に行ったショーを思い出す。
なんにせよものすごい身体能力だ。
「わりぃ!! あそこから連れ出すことしか
頭になかった! 大丈夫か??」