竜の国Ⅱ




「全然! ユウミは羽みたいに軽いぜ!」



んなわけないだろ。


先ほどとはうって変わった丁寧さで

地面に降ろしてくれるフィゼルに

心の中で突っ込んだ。



郊外の見晴らしのいい丘。


いい景色だが見つけてくださいと

言ってるようものなので

近くの小さな森に入る。



黒騎士を含めたくさんの人達が

黒銀の者が攫われるところを見ていた。


今ごろ大捜索してる気がする。


そろそろレイヴァールも騒ぎ出しそうだし。



しばらく隠れてよっと♪



ちょっとは心配すればいいのよ。


カワイイ仕返しを思いついたあたしは

上機嫌で適当な木の根元に腰を下ろした。


フィゼルもそれに続く。



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