藤色アイルランド

遂に明かされる真実~ツインブースト~






POM!
ん?私まだ死んでない?
「ハーイビックリドッキリ企画、これで成功ですわ♪オ~ッホッホッホッホッ♪」
「ね・・・、姉さん?これは何かしら・・・?」
「だ~か~ら~、ビックリドッキリですわよ。たまにはちゆりにもサプライズが必要かしらって思いましたもの。」
「ふ~ん。だったら姉さんにもサプライズ必要かしら。」
私はすぐさまテーブルの上のバッグからベレッタを取り出し姉さんの足下に数発発砲した。
予想通り姉さんスゴい驚いてる。
「ちょっこれ実弾でしょ!?マジ当たったらどうしますの!?」
「大丈夫よ。ワザと外してるんだから。」
ん?ポケットには高周波振動のコンバットナイフ?兄さんコッソリ入れたんだ。まぁいいわ。使わないであげよ。
腰が抜けてその場にへたりこんだ姉さんにベッドの狼のこととか尋問することにした。
「あの狼は何?」
「あれはちゆりをビックリさせるためにその辺にいた狼を気絶させて私だと思わせようとしましたの。」
「じゃベッドで私と会話したのは?」
姉さんは意地悪に笑ってから答えた。
「ちゆりってバカですの?録音でしてよ。あれは。」
なっ録音!?思い出した!姉さんは相手の思考や言動を予想した録画や録音を使いあたかも相手が自分と会話してると思わせてその間にとんでもない罠を仕掛けるタイプだった。私も兄さんも昔よくその手にあったっけ。
「ちゆり、さっきのは訂正しますわ。ちゆりは頭はいいけど私の思考予想速度の方が上回りましたわ。さっきのは。」
「そうね。私の負けだったわ。それじゃ、久しぶりに一杯イかない?姉さんの好きなブルネッロ・ディ・モンタルチーノ持って来たし。」
「いいですわね。でも、狼をどうにかしませんとね。」
「問題ないわ。私に任せて。」
私は起きた狼に威嚇射撃を敢行した。残量には余裕があったから出来たことだ。
狼は逃げだし私が仕掛けたトラップにかかった。
狼がいなくなった訳だし私は姉さんと久しぶりに姉妹2人で一杯呑んだ。
そのワインは久しぶりに姉さんと飲んだからかいつもより美味しかった。


ロートカプーツェン
~完~
< 12 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop