藤色アイルランド
「博多ってのは何気に別荘多いですなぁ。よし、この別荘に潜伏しましょ。」
「あぁ、ガーランドにレニエが我々の正体に気付いた今潜伏するのが1番だからな。」
そこは唐沢家の別荘だった。
ガチャッとドアを開け中に入る明太子一味。しかし、
「ギャァァァァ!!!」
明太子一味はちゆりが玄関に仕掛けたトラップにかかり身動きが取れなくなっていた。
「エナリの毒に当たってた!?私が?」
私はシュネーにエナリのことを話した。
「それで今私の中のエナリはどうなってますの?」
「ちるみのエリクシールでどうにか解毒出来てるけど完全な解毒は無理だったみたい。」
「完治出来てない?」
「心配しなくともちるみがこうなることを予想して薬作りの腕が高いヘカテーにエリクシールを作るよう依頼してあるわ。彼女のそれなら完治は充分に可能だって。」
「ヘカテー?」
シュネーはどうもヘカテーのことを知らないみたい。てか初耳らしい。ま、私もよく知らないけど。単にちるみの知り合いで薬作りの腕が高い少女錬金術師ってしか知らないけど。
「ちるみの知り合いだったかしら。えーと確かヘカテー・エルトナムだったわね。」
「エルトナム!?」
シュネーはエルトナムの名に驚いた。そんなにスゴい家系なんだろうか。
「シュネー、エルトナムってそんなスゴい家系なの?」
私は取りあえず確認してみた。
「エルトナムは錬金術の名家でしてよ。」
ガーン!メン。そうだったんだ。
エルトナムって聞いたことあるけどまさか錬金術の名門だったとは・・・!
一方博多の別荘では、ガーランド隊が包囲網を狭めていた。
「よぉぅっ!首尾はどうだぁ?」
なんだ?よ~く聞いたよーな声だな?でもそいつぁ今福岡にゃあいねぇハズだがなぁ。
「って・・・、何でオメェがいんだぁ!?オメェ今はブリタニアで留守番中じゃねぇのか?」
そう、そこには留守番してたハズのハーネルがいた。
「いやさぁ、留守番のつもりだったんだけどよぉこっちのが面白そうだったからさぁ。」
か~っ!あのコンテナなんか怪しいって思ってたら中にガーランド入れて、自分もガーランドのコクピットに入って密かに来日してやがった!
「でよぉ、メッサー。明太子一味ってなぁオメェら唐沢の別荘に潜伏してんのか?」
< 28 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop