藤色アイルランド

決戦!バタフライVSジブリール~イナズマ1号~

総帥室前にたどり着くとそこにはシュヴァリエ卿がいた。
「陛下の予想通りこの会社は魔王が潜んでいたらしいが、3体とはな・・・。」
そこには魔王と称された存在も3体いたのだ。
「おやおや~、アレはヴォウカル3兄弟だねぇ、確か資料によると500年前殺戮と破壊の限りを尽くし、真租にすら牙を向けた反逆の大罪により木星内の監獄要塞エートスに収容された。じゃなかった?」
そうだよ。なのにどうしてこんなところにいんの?
「そうだが、実は恥かしい話、かつての我が盟友ウラジミル・ルイツァリが第壱次大戦中、人間を殲滅するべく十二宮の地位を利用し出獄させたのだ。これが騎士とヴァンパイアの名を汚した大罪として、私はウラジミルを粛正し、ヴォウカル共は再度エートス行きだった。だが、ここにいるってことは、恐らくはジブリールの連中が今回のクーデターの切札として出獄させたのだろう。」
ちょっと何?そんな危険なのが3体も私の目の前にいるとか悪い夢ですか。
「魔王ともなると、オートマトンとはパワーも何もかもダンチだし、少しばかり本気出そうかなぁ。」
そう言うと先生は大吹雪を起こし、十二宮だったときの姿になった。
羽根つきの帽子にアイスブルーのドレス調の衣装、そして翡翠色のマント。
先生は元十二宮の庫の所有者の一角でありながら有事の際には十二宮と同じ権限を有したり、今なお処女宮のシンボル使用が認められてるのだ。そして今先生は処女宮が刻まれた衣装を見にまといその十二宮と同等の権限を行使しようとしている。同時にシュヴァリエ卿も鞘からサーベルともパラッシュともとれる気高く、そして美しくも荘厳な白銀の刃の直剣を抜き放った。フェレナンドさんはと言うと、エモノを構えただけだった。
「え~と、他のみんなは戦闘体制なのにどうしてフェレナンドさんはそのまま?」
こんなこと聞いちゃダメみたいな気がしたけど取りあえず聞いてみた。
「俺が十二宮の力を行使する時ってのは、行使前に鎧を装着してなきゃダメなのだよ。しかも鎧は魔法で装着ってのも出来ないし。」
そう言って彼はエモノのビームランチャーを構えた。
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