戦国遊戯
「わ、私、政宗さんのことも、ゆっきーのことも、まだ!」

玲子が叫ぶと、政宗の顔つきが変わった。

「玲子が気になってる奴ってのは、あの真田幸村か」

政宗に言われて、玲子は少し困った顔をしながらも頷いた。

「…まぁいいさ。あいつのことなんて忘れさせてやるよ」

そう言って、玲子にキスをした。


幸村。あの時の男か。


長く、熱いキス。玲子が政宗の腕を軽くパンパン!と叩いた。
ふっと口をはずすと、玲子は荒く息を吸っていた。


だめだ、止められない。


政宗はまた、玲子に唇を重ねる。玲子はぎゅっと目を瞑り、耳まで真っ赤になっていた。そのまま頬を撫でると、玲子は体をぴくんとさせた。



あんな優男に、玲子は渡さない。
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