戦国遊戯
この日はみんなで、ゆっきーの側で一晩中、どんちゃん騒ぎだった。

きっかけは慶次の一言。

「騒げばうるさくて目が覚めるんじゃねーか?」

そんなわけないことくらいわかっていたが、政宗が明日には戻らなくてはならないこともあり、みんなで天岩戸作戦を決行したのだった。


「あっははははは!!」

慶次と藤吉郎が飲み比べを始め、その邪魔を利がする。政宗も負けじと参戦するが、気づけば2人にじゃんじゃん飲まされていた。

少し離れたところで、信玄と謙信が雰囲気よく飲んでいると、利に酔い潰された佐助を、お邪魔虫にと間に放り込む。謙信にさらに一升瓶ごと口に突っ込まれて、佐助はパタリとその場に倒れた。

笑いが絶えなかった。


ねぇ、ゆっきー。聞いてる?



慶次と藤吉郎は政宗で遊びすぎて追いかけ回されている。それをみて腹を抱えて笑う利。



そんなとこで寝てないで、こっちにおいでよ。




謙信が舞を踊る。あまりの美しさに、一同は感嘆の息をもらす。






早く起きて。


側にきて。



声を聞かせて。




また、その暖かい手で触れてよ。




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