戦国遊戯
4月。

暖かな季節がまた巡ってきた。

市内の病院で、1つの命が誕生した。
大きな産声をあげて、小さな小さな、命がこの世に誕生した。

「元気な女の子ですよ!」

看護士さんの声に、玲子は涙をこぼしながら頷いた。
しわくちゃの顔、小さな手。
でも、元気よく泣くその声に、玲子はほっとした。



ゆっきー、聞こえる?
私達の子供だよ。


産湯で綺麗に体を洗われる赤ちゃん。



元気な、女の子だって。
きっと、ゆっきーに似て、優しい子になるよ。



大切な私達の子供。
頑張って、育てるから。



玲子は幸村の笑顔を思い出しながら、そっと、目を閉じた。
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