戦国遊戯
「実はの、玲子を一度、戦へ連れゆき、実力をみてみたいのだ」

「お館様!?」

「昨日のお主との手合わせを見て、な」

にやっと笑った。

「しかしお館様、いくら腕がたつとはいえ、玲子はおなごです。戦など…」

「よいではないか。戦では、勇猛な武将は、いくらいてもよいからな。老若男女、関係なかろう。玲子自身に決めさせる。よいな?」

真剣な顔、鋭い目付きで、幸村を見据えた。有無を言わさぬ、といった風だ。

「…畏まりまして」

納得がいかぬとも、確かに俺が決めることではないし、決められることでもない。俺できるのは、玲子にこのことを伝え、決めさせて、お館様にお伝えすることだけだ。


そう、それだけだ。
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