戦国遊戯
どうやって、戦に行くかと悩んでたとこだもん。願ったりかなったりじゃん!


そんな幸村の心配など、どこ吹く風。玲子は即答した。

「行く!行きます!」

「なに?」

「え?だから、行きます!私」

「・・・玲子、これは戦なのだぞ?」

「わかってるよ。そんなの。でも、私は行かなきゃならないの」

私の意外な返答に、幸村は目を白黒させた。が、真剣な表情で、幸村の顔を見つめる私に、遊び半分での軽い気持ちでの返答ではないことを悟ったのか、わかった、と短く答えた。

「お館様には、玲子も参加する、とだけ、伝えておく」

「うん、ありがとう」

そう言うと、幸村が立ち上がった。

「部屋まで送ろう」

「え?いいよ、大丈夫」

「遠慮するな。ほら」

そう言うと、手を差し伸べてきた。


なんだか、今日の幸村さん、変?


うーん、とうなりながらも、幸村の手をとり、立ち上がった。幸村に連れられて、部屋へと向かった。
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