【短編集】現代版おとぎ話
ピノキオ

「ねぇ・・・これ、何?」

「嘘発見器。」



僕は今、(自称)天才発明家の幼なじみの手によって、奇妙な椅子に座っています。

どうやら、嘘発見器?らしくて。

頭に宇宙人みたいなヘルメットをかぶせられる。

「準備完了」と、幼なじみはにっこりと微笑みました。



「じゃぁ、まず、適当に私のこと言ってみましょうよ。」

「え?え?」

「ほら、なんでもいいから。」



悪魔の羽、角、しっぽの三点セットを身につけ、彼女は口角をあげました。

おずおずと僕は口を開く。



「じゃ、じゃぁ、“優しい”・・・?」

ピンポンポロローン  グイッ

「あぁ?」

「ひぃ!!」



変調したような機械音が響いたと同時に、

座った目をした幼なじみが僕の襟首を掴みました。

ちょ、伸びるんだけど!!

彼女は小さい声で「次。」と呟く。



「えっと・・・“かわいい”?」

ピンポンポロローン  グイッ

「おい。」

「うわっ。」



また襟をねじられた。

怖いって!!目線怖いって!!!



「あんた、何言ってるのかわかってんの?」



君が言ったんでしょ?『私のこと言え』ってッ!!!



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