【短編集】現代版おとぎ話
「天国にお迎えの天使でも見えたか?」
にっと笑って問いかける。
真っ赤になったコイツは、「ある意味ね。」と頬を膨らませた。
「あー、私、なんか入るべき穴が見える!!」
「プハッ。 穴があったら入りたいってか?」
「そう。 あー、もう。コレ誰が撮ったのよ!!」
「お前の親友。」
それは事実。
コイツの親友が「これ、あの子に見せてやって」と俺に渡したんだから。
「ほら、下まで見ろよ。」
「えー?下ぁ?」
4段になってるネガ。一番上だけ見て、下は折り曲げたままだ。
それを急かすと、素直に見て。
そして、ポカンと口を開けて、俺を見た。
その顔はやっぱり真っ赤。
「何が見えた?」
「・・・札束以上の、幸せが。」
俺の部活姿を屋上から見つめるコイツの姿が映った写真。
100人中100人が、「あぁ好きなんだ。」ってわかる写真。
だから、その下に、油性ペンで一言書き込み。
“俺も。”
「恥ずかしくって死にそう!!」
「死んだら本当のおとぎ話になっちまうだろうが!!」
「売るものが売れてる時点で違うわよ!!」
なんて痴話喧嘩をしながらでも。
ま、いーかな。
にっと笑って問いかける。
真っ赤になったコイツは、「ある意味ね。」と頬を膨らませた。
「あー、私、なんか入るべき穴が見える!!」
「プハッ。 穴があったら入りたいってか?」
「そう。 あー、もう。コレ誰が撮ったのよ!!」
「お前の親友。」
それは事実。
コイツの親友が「これ、あの子に見せてやって」と俺に渡したんだから。
「ほら、下まで見ろよ。」
「えー?下ぁ?」
4段になってるネガ。一番上だけ見て、下は折り曲げたままだ。
それを急かすと、素直に見て。
そして、ポカンと口を開けて、俺を見た。
その顔はやっぱり真っ赤。
「何が見えた?」
「・・・札束以上の、幸せが。」
俺の部活姿を屋上から見つめるコイツの姿が映った写真。
100人中100人が、「あぁ好きなんだ。」ってわかる写真。
だから、その下に、油性ペンで一言書き込み。
“俺も。”
「恥ずかしくって死にそう!!」
「死んだら本当のおとぎ話になっちまうだろうが!!」
「売るものが売れてる時点で違うわよ!!」
なんて痴話喧嘩をしながらでも。
ま、いーかな。