∞君とラムネと∞

「あつー…」

効き過ぎた冷房は車内を冷凍庫にしていた。
しかし降りた瞬間、7月の太陽はまってましたと言わんばかりにあたしを解凍し
こんがりと焼き上げようと躍起になる。

うなだれながら曲がった切符を改札に押し込み
腹一杯に息を吸う。

12駅先の乗車駅と、なんら変わらない空気を体に送り込み
すたんすたんと歩きだす。
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