オレンジ 〔実話〕
そんなことを考えながら、夜を待った。
空を見るときれいなオレンジが一面に広がっていて、とてもきれいだった。
“いつの間にか夕方だったんだあ‥”
とか、1人で呟きながら眺めていた。
空はきれいなオレンジ色から、星の輝く暗い空に姿を変えていく。
夜になって、リビングで紅白歌合戦とか大晦日に恒例なテレビ番組を家族で見ながら楽しく過ごした。
――ヴゥーヴゥー
あたしの携帯のバイブが鳴り響いた。
誰からのメールだか、なんとなく予想がついた。
なんだか、すごく自信がある。
『やっぱり‥ね。うふふ』
顔が緩む。
今のあたし、すっごく嬉しそうな顔にしてるに違いない。
家族のみんな、あたしを怪しい眼差しで見てるけどそんなの関係ない。