あのこあいつあのひとに愛してるとあたし

椋子ちゃんとは、やっぱり共感しあえる。
同じ境遇で頑張ってるからやろな。

「なぁ、副部長どんな感じなん?」

椋子ちゃんが切り出した。


「ん~…相変わらず。
 仲良し2人組やな。
 あたしの悪口言ってへかとか疑ってまう。」

「うちもな、副部長が『うちもっと頑張らなあかんな…。これから頑張るわ!』とかゆうとったくせにやな、ぜんぜん態度が改まらんやんけえええっ!
信じとったのに!信じたのに!」

「なぁ、信じるよりも一人で頑張るほうが楽やない?」

「うん!それうちもおもっとった!」

「そら、副部長とわかりあえて、信じあえたときのパワーはすごいやろけど、信じるのはしんどいし。」

「やんな!自分だけ信じて進むほうが楽やわ。」

「けど、それはそれでしんどいねんな。
 信じてくれる人がおらんって思いながらやっていくことが、しんどい。」

「どっちにしろ、しんどいんよなぁ。
 ま、頑張るしかないっしょ!」

「そやね!あたしも頑張るわ!
 お互いがんばろね!」


分かれ道にさしかかったところで、あたしたちはさよならした。


あたしは、家に帰ってすぐ、お風呂も入らず寝てしまった。
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