テディベアはしゃべらない
「だからお前は、笑いたい時に笑え。泣きたい時に泣け。仮面を被るのは、テディベアがやってくれる」
彼の言葉に耳を傾けながら、私はこくりと頷き、
「ありがとう……」
手にしたテディベアを、私の胸に押しつけました。
心臓を、取り返したような気分で。
自分から自分を隠してしまう、不器用な私の分身だと思って。
テディベアはしゃべらない。
私がどれだけ泣いても、しゃべらない。
けれど今は……とてもこの子と心が通っている――そんな気がしました。
彼の言葉に耳を傾けながら、私はこくりと頷き、
「ありがとう……」
手にしたテディベアを、私の胸に押しつけました。
心臓を、取り返したような気分で。
自分から自分を隠してしまう、不器用な私の分身だと思って。
テディベアはしゃべらない。
私がどれだけ泣いても、しゃべらない。
けれど今は……とてもこの子と心が通っている――そんな気がしました。