【短編】運命の人
「え……っ?」
突然の、告白。
唖然としているあたしを見て、直樹さんは少し焦ったように話を続けた。
「いや、そうじゃなくて……っ。ずっと言おうかと思っていたんだけど……、俺、奈津ちゃんのこと好きになったっていうか……」
照れたように言う直樹さんを前に、あたしの顔は一気に火照りだす。
「……あ、あたしも……、ずっと好きで……」
言葉に詰まりながら、あたしも自分の思いを告白する。
あたしの告白を聞いて、今度は直樹さんが驚いていた。
「マジで……?」
「うん。ずっと言おうかと思っていたんだけど……、勇気がなくて……」