【短編】運命の人
胸がドキドキしてしまって。
あたしは直樹さんの顔を見ることができなくなって、俯く。
「………!」
「よかったー!」
嬉しそうな声を上げながら、直樹さんがあたしをガバッと抱きしめた。
あぁ……。
もう、心臓が止まってしまいそう。
あたしの心臓の鼓動は、落ち着かず、暴走する一方だ。
直樹さんはしばらく抱きしめたあと、俯いているあたしの顔をクイと優しく引き上げ、ゆっくりとキスをした。
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