空と雲
「お前さ・・・」
「ん?」
乃亜が不思議そうな目で俺を見つめる。
「お前、彼氏いんの?」
何も話題なかったから、聞いてみた。
深い意味はない。
「ん~いないよ~」
「作ったことはあるんだろ?」
「ううん、ない」
そー言って乃亜は俯いた。
「どーした?」
「ううん、何でもない・・・」
でも、その声は震えていた。
「なんでもねぇーなわけねーだろ・・」
「なんでもないってば!!ほっといてっ!」
「あっそ!せっかく心配してやってんのに!」
「・・・男なんか信用してないから」