嫌いなアイツの10の命令
涼雅は当たり前のように、あたしの家の前まで送ってくれた。
「近くまででいいよ」
って言ったのに、
「バーカ。万が一のことがあったら、おまえの家族に申し訳がたたねぇだろ」
って言ってくれた。
…ヤバイ。
涼雅ってこんなキャラだったっけ!?
なんか、なんか……
ドキドキするんですけど!!
あたしは家に入って玄関の扉を閉めると、その場にしゃがみ込んだ。
大嫌いだった奴。
なのに。
もしかして、あたし……
涼雅のこと、好きになりかけてる……?
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